イズミル滞在記2022
そもそも
2022年9月にイズミルに滞在した時の様子。
イズミルはトルコ西部に位置するエーゲ海地方最大の都市。人口は約250万人(国内第3位)。近郊にはエフェソス・ペルガモン・パムッカレなど、古代遺跡がある街が点在する。
古代ギリシャ時代にギリシャ人によって街が築かれ、イオニア地方の主要都市スミルナして繁栄した。紀元前6世紀頃にリュディア、そしてリュディアを滅ぼしたアケメネス朝ペルシャに支配された。紀元前4世紀にはアケメネス朝ペルシャを滅ぼしたアレクサンドロス大王に支配され、街が再建された。紀元前1世紀以降はローマ帝国に支配され、商業都市として繁栄した。その後東ローマ帝国や諸イスラーム政権の支配を経て、15世紀以降はオスマン帝国に支配された。第一次世界大戦後、歴史的にギリシャ人が多く居住するスミルナを巡ってギリシャ=トルコ戦争が勃発した。ムスタファ・ケマル率いるトルコ国民軍が戦争に勝利すると、正式にトルコ共和国の領土となり、スミルナからイズミルに正式に改称された。
イズミルに到着
アンカラから飛行機に乗ってイズミルのアドナン・メンデレス空港に到着。アドナン・メンデレスは、1950年にトルコ初の自由選挙で勝利し首相となったが、1960年に軍部によるクーデターで逮捕され翌年に処刑されたトルコの政治家。
空港から列車で市街地へ向かう。運賃は確か30円ぐらいだった。
市街地に到着し宿泊地へ向かう。イスタンブールやアンカラに比べてなんとなく街が汚くて雰囲気が悪いという第一印象を受けた。
宿泊地にチェックインし、さっそく街の散策へ。
沿岸エリア
とりあえず海の方へ向かう。
イズミルは海があって晴天日が多いのでリゾート地としても人気らしい。街中にヤシの木がたくさんあって確かにリゾート地っぽい。
Konak Pierという商業施設。閑散としていた。
コナック広場
街の中心的な広場であるコナック広場にやってきた。
広場の端っこに佇む18世紀に建てられたコナックモスク。
広場の中心に建つイズミルのランドマーク的な時計塔。オスマン帝国時代にアブドゥルハミト2世の在位25周年を記念して建てられた。
広場は鳩だらけ。
1919年にギリシャ軍がイズミルに侵攻した際の犠牲者に捧げられた「最初の弾丸記念碑」。ギリシャ軍に対して最初に発砲し犠牲になったとされるジャーナリストが代表者として彫刻となった。
ケメラルトゥ・バザール
コナック広場の東に迷路のように広がる活気あるバザール。
奥へ進むと活気に溢れまくっていた。混沌としていて楽しい。
Kestanepazarı Camii
バザールにから階段を上がったところにある17世紀に建てられたモスク。
バザールを上から見下ろすといかにも中東らしい雰囲気。
クズララース・ハヌ
18世紀に建てられたハヌ(隊商宿・キャラバンサライ)の建物を利用したバザール。
ヒサールモスク
16世紀末に建てられたモスク。
大通り
市街地中心部を東西に走るFevzi Paşa通り。数多くの飲食店や商店が軒を連ねる。
トルコは歩行者が無理やり横断しがち。
スミルナのアゴラ
紀元前4世紀にアレクサンドロス大王によって3階建ての市場が建てられたのが始まり。その時代の市場は地震によって倒壊したため、現在見られるのは2世紀のローマ帝国時代に皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスによって再建された市場の遺構。
市場の地下のアーチ構造はなかなか見ごたえあった。
随所に水道の跡が見られ、現在も機能している水道も。
上階に立ち並ぶコリント式の列柱。
階段を上がって上階から眺めるアーチ構造。この上を3匹の犬が闊歩していた。
上階に出るといかにもアゴラらしい空間が広がっている。
うおー柱かっけぇー!
発掘された夥しい数の遺物が無造作に置かれていた。
コルドン
コルドン(Kordon)は市街地北西側に位置する海沿いの遊歩道。
コルドンへ向かう道中。
コルドンに到着。
最高の散歩日和。日曜日の午後にしては人通りが少ない気が。
フェリー
コルドンからフェリーに乗って対岸地区カルシュヤカ(Karşıyaka)に行くことに。
フェリーからの景色も最高すぎた。
カルシュヤカに到着。
カルシュヤカ
コルドンに全然人いないと思ったらカルシュヤカにめちゃくちゃ人いた。
繁華街を一周して海沿いに戻ってきた。なんか自由な雰囲気を感じる。
やたらオシャレな海沿いの公園。
風船割りゲームしてた。風船の補充とかどうやるんだろ。
こぢんまりしたイスタンブールみたい。
名物
ケバブラップ。普通に美味しい。
ケマルパシャ(Kemalpaşa)というシロップに漬けた丸型ドーナツにピーナッツバターソースをかけた甘々スイーツ。
Erdoğan Kebapにて。テラス席はあまり落ち着かない。
アダナケバブをいただいた。ここにきてトルコに来てから何度も食べてきたシシトウガラシ(別名食べるロシアンルーレット)が当たってしまい、口内が激痛地獄。罰ゲームでしか見たことなかったが、激辛って本当に辛いというより痛いんだな。丸2日間は胃腸をやられ大惨事だった。
買い食い
スュトラッチ(Sütlaç)というお米を牛乳で煮て砂糖やシナモンなどで味をつけたデザート。スペイン名物アロス・コン・レチェとほぼ同じだった。
関連記事:マドリードで名物を味わってみた#アロス・コン・レチェ
トルコの定番ビール、ボモンティ(BOMONTI)とトゥボルグ(TUBORG)。