アナトリア文明博物館に行ってきた
そもそも
アンカラ滞在記2022のスピンオフ。
アナトリア文明博物館は、アナトリア半島で盛衰した様々な古代文明の遺物を主に展示する博物館。特にヒッタイト時代のコレクションは世界有数。建物はかつてバザール(市場)やハン(隊商宿)として使われていた建物を利用している。
外観
展示
トルコ南東部に位置する世界最古の遺跡ギョベクリ・テペから出土した石柱。
新石器時代
新石器時代は人類が定住し村を形成し始めた時代。チャタル・ヒュユク遺跡などで出土した像や壁画などが主に展示されている。
最も有名なチャタル・ヒュユクの地母神像。
ユニークな姿をした地母神像がたくさん。
黒曜石で作られた道具群。
動物の姿や狩りの様子を描いた表現力豊かな壁画群。
銅石器時代・初期青銅器時代
銅石器時代は石器に加えて銅の加工品が作られ始めた時代。その後の初期青銅器時代は、銅と錫を混ぜた青銅の加工品が作られ始めた時代。
アッシリア交易時代
メソポタミアのアッシリア商人との交易が活発に行われ、アナトリアに文字がもたらされた時代。
楔形文字が刻まれた粘土版。
カネシュ(現在はキュルテペ)にあったアッシリア商人のカールム(商業植民地)から出土した靴形の陶器。
ヒッタイト時代
アナトリア北中部に位置するハットゥシャ(現在はボアズキョイ)を首都として栄えたヒッタイトが鉄器やチャリオット(戦車)を武器にアナトリアやメソポタミアに勢力を拡大した時代。
ハットゥシャに築かれた城の城門にあった戦争の神のレリーフ。
宗教儀式に使われた壺。
フリュギア時代
西方からやってきたフリュギア(フリギア)人がアナトリアで勢力を拡大した時代。
動物の姿を模した儀式用のバケツ。
動物の図柄が精巧に描かれた壺。
地母神キュベレの像。周りの祭壇は再現。
3体の精巧なライオン像。
新ヒッタイト時代・ウラルトゥ時代
新ヒッタイト時代は、ヒッタイト王国滅亡後にヒッタイト人がアナトリア南東部やシリアに都市国家群を形成した時代。ウラルトゥ時代は、東方からやってきたウラルトゥ人がアナトリア東部に勢力を拡大した時代。
博物館の中央にある空間に、獅子や鹿などの動物や、チャリオットや兵士などの戦争にまつわるモチーフが彫られた巨大なレリーフ群が展示されている。
サルゴン2世時代の新アッシリア帝国に従属したクムフ(Kummuh)王国の王の像。
参考書籍
古代メソポタミア全史 シュメル、バビロニアからサーサーン朝ペルシアまで