ブダ地区を散策してみた
そもそも
ブダペスト滞在記2022のスピンオフ。
ブダ地区は、13世紀後半に国王ベーラ4世が城塞と王宮を建設して以来、開発と破壊と再建を経験してきた、ドナウ川西岸に広がる地区。漁夫の砦、マーチャーシュ聖堂、ブダ王宮、ゲッレールトの丘は「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」として世界遺産に登録されている。
街並み
丘の上にある城塞エリアへひたすら登っていく。
ウィーン門から入城。
民家っぽい建物が並ぶ通り。
マグダラのマリア教会
13-15世紀にゴシック様式で建てられた教会の一部。
漁夫の砦
ハンガリー建国1000年を記念する博覧会に向けて計画されたが遅れて建設された砦。ブダペストの街並みを一望できる。
広場
初代ハンガリー王聖イシュトヴァーンの騎馬像が中央にある広場。
マーチャーシュ聖堂
13世紀後半に国王ベーラ4世によって最初に建てられた聖堂。その後何度も増改築が行われ、15世紀にハンガリーの全盛期を迎えたマーチャーシュ1世によって鐘塔が増築されると国王の名前が付けられた。16世紀にブダペストがオスマン帝国に支配された時代には一時的にモスクに改築されたが、17世紀にオーストリアがブダペストを支配すると再びキリスト教の聖堂に改築された。19世紀にオーストリア国王フランツ・ヨーゼフ1世によって13世紀のゴシック様式の姿を復元すべく再建された。第二次世界大戦でも被害を受けたため、戦後に修復された。マーチャーシュ1世時代には地下にドラキュラのモデルになったとされるワラキア公(または串刺し公)ヴラド3世を幽閉していた。
内部はイスラーム建築やシナゴーグなどの影響を感じさせる非常にユニークな装飾が施されていて見応えがある。
大統領官邸
マーチャーシュ聖堂からブダ王宮のある南へ向かう途中にある大統領官邸。
ブダ王宮
13世紀後半に国王ベーラ4世によって最初に建てられた王宮。16世紀にオスマン帝国に支配され、17世紀に第二次ウィーン包囲に付随する戦争で破壊され、18世紀にオーストリア・ハプスブルク家の統治下で再建され、20世紀に二度の大戦で被害を受け、戦後に修復された。現在は博物館や美術館として利用されている。
ブダ王宮前の城壁の上からはドナウ川を望む絶景を楽しめる。
ブダ王宮の出入口。
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ゲッレールトの丘
ブダ王宮の南方に位置する標高235mの丘。丘の頂上にはオーストリア=ハンガリー帝国時代に建設されたツィタデッラと呼ばれる要塞跡が残る。また戦後にブダペストを占領したソ連軍が建設したファシズムからの解放を象徴する自由像も残る。
丘の上からはドナウ川を望む絶景を楽しめる。ゲッレールトの丘からの眺望がおそらく市内で最も美しい。
丘を下る途中にある滝の上から眺めるエルジェーベト橋。
丘の麓にある滝。
丘の麓まで下りたところで、アルゼンチンから来た観光客夫婦に話しかけられ、バス停がどこにあるか教えて欲しいと言われた。聞くとGoogleマップで調べても見つからなかったという。私がGoogleマップで調べる5分ほど歩いたところにバス停がありそうだったので、バス停まで連れて行くことにした。バス停に向かう途中「本当にそこにあるのか。そこはさっき行ったけど無かった」などとぶつぶつ言ってきた。たかが5分ぐらいとりあえず黙ってついてこいよと思いながら連れていくと、Googleマップが示す場所に普通にバス停があった。あるんかい。一体なんだったんだ。