アンカラで名物を味わってみた
そもそも
アンカラ滞在記2022のスピンオフ。
アンカラやトルコの名物を味わってみた。
ピリチ・チェヴィルメスィ
ピリチ・チェヴィルメスィ(Piliç Çevirmesi)という鶏の丸焼き(半身)をいただいた。めちゃくちゃジューシーで感動するぐらい美味しかった。
付け合わせにピラウ(Pilav)とエキメッキ(Ekmek)もいただいた。ピラウは日本でもピラフとして知られる炊き込みご飯で、味付けが絶妙で死ぬほど美味しかった。
エキメッキはパンの総称で、デフォルトで大体バゲットを指すことが多い。バゲットもトルコ風で、フランスのバゲットと比べるとちょっと柔らかい。噛めば噛むほど味がしてバゲットだけ食べても美味しい。トルコではピラウをおかずにエキメッキを食べるのが定番らしい。トルコは意外にもパンの消費量が世界一らしく、付け合わせにしてはエキメッキの量が多すぎるのも頷ける。
こんなに美味しい料理をたらふくいただいて、お会計は合計52トルコリラ(約400円)だった。ここは天国か。
エキメッキ・アラス
エキメッキ・アラス(Ekmek Arası)という牛肉と野菜のバゲットで挟んだサンドイッチをいただいた。このお店は肉の量が少なくバゲットも硬すぎて全然美味しくなかった。シャルガム・スユ(Şalgam Suyu)という黒人参のジュースは、酸っぱくて塩辛くてちょっと苦い漬物を漬けた後の残り汁(表現ではなく製法上本当にそう)で、失礼ながら衝撃的な不味さだった(個人の感想)。ドイツのベルリンで飲んだビーツジュースを遥かに超える不味さだった。
まあそういうこともある。
エト・ドゥルム・ドネル
アンカモールのフードコートにて。
エト・ドゥルム・ドネル(Et Döner Dürüm)という牛肉のドネルケバブを薄い生地で巻いたラップサンド。うん、トルコ料理の平均的な美味しさという感じ。
アダナケバブ
アダナケバブ(Adana Kebap)という挽肉を長い鉄串に刺してマンガルという炭火焼きで焼いたケバブの一種をいただいた。飲み物はアイラン(Ayran)というトルコ定番のヨーグルトドリンク。ヨーグルトと塩と水で作られていて甘くない。慣れたら普通に美味しくて毎回注文するようになった。ちなみにヨーグルトという言葉はトルコ語でヨーグルトを意味するヨウルト(yoğurt)に由来する。
料理を美味しくいただいていると、見知らぬ客の一人が「このお店はカード払いできますか」と聞いてきた。なぜだ。なぜ俺に聞く。俺の顔が店内で一番外国人やん。「知らないのでお店の人に聞いてくれ」と言っておいた。
感想
街で見かける飲食店のほとんどがトルコ料理屋だった。トルコなので当然だと思うかもしれないが、決して当然ではなく、国や都市によって事情が大きく異なる。例えば、イギリスやドイツなど食文化が微妙な国では、その国の伝統料理を食べられるお店よりも、イタリア料理、インド料理、中華料理を食べられるお店を見つける方が簡単だったりする。実は日本も(食文化が多様に発達した結果)どちらかというとそういう国の一つ。イタリアはトルコと同じく街で見かける飲食店の多くがイタリア料理屋だったりする。
アンカラは反世俗主義的なエルドアン大統領のお膝元ということもあり、お酒を販売するスーパーや個人商店は皆無だった。唯一大型ショッピングモールだけはお酒を販売していたが、高い酒税のせいで日本で買うよりも値段が高かった。お酒以外の食品が圧倒的に安いことを考えると、国民にとってお酒は気軽に手が出せないほど高いことになる。