ミニマル発音習得トレーニング

まずは、トレーニングの情報源を選ぶことからです。 口の形や舌の位置が断面図で解説されているかどうか、音声データが付いているかどうか、この2つの条件を満たしていれば、なんでも構いません。

選んだ情報源を用いて、口の形や舌の位置などの図解と音声データを参考にしながら、一つの音につき10回程度発音してみます。 この時、口や舌をダイナミックに動かすことが非常に重要です。 口や舌の筋トレをしているので、現状の自分ができる範囲内で口を動かしていても筋肉は発達しません。トレーニング後に口や顎に疲れを感じるぐらいを目安にしてください。

ちなみに、口周りの筋肉を鍛えると、多くの健康効果や美容効果があると言われています。

日本でメジャーな言語であれば、音素の数は50もありませんし、その中から日本語と共通の音素(すなわち日本語話者がすでに習得している音素)を除けば、もっと少なくなります。

いまいち発音方法がピンと来なかったり、音声データの発音と比べて明らかにうまくできていないと感じたりする発音については、原因が二つあります。

一つは音素分布と発音方法がよく理解できていないこと。

もう一つは、音素分布や発音方法は正しく理解しているが、発音するために必要な口や舌の筋力が足りていないことです。

一つ目の原因を解消するためには、なるべく複数の情報源の解説にあたってみた上で、できるだけ解説に忠実に口を動かしてください。 重要なことは、発音しやすさなどの自分の感覚に頼らないことです。 自分の感覚に頼ると、必ず母語に引っ張られて、正しくない発音になってしまいます。

二つ目は、トレーニングを続けていると必ずできるようになります。 必ずです。 人間の脳と神経と筋肉は鍛えれば必ず発達します。 翌朝起きたらできるようになっているということはよくあります。 それを信じてやり続けてください。 発音は言語学習の中でも特に100対0で勉強ではなくスポーツです。 最初は誰もがうまくできませんし、頭で考えていてもできるようにはなりませんが、トレーニングを続ければ必ずできるようになります。

言語の音素分布や発音方法はしばしば学習者の想像を超えます。 理由は、多くの学習者が無意識に母語や学習経験のある言語を基準に考えてしまうことと、世界中の言語がはるか昔から長い年月をかけて多様性を保ちながら変化してきたことの二つです。 そのため、ネイティヴスピーカーの発音を聞いてそれを感覚的に真似るという方法では、音を聞き分ける能力と音を再現する能力が例外的に高いという学習者を除いて、高い確率で失敗します。 したがって、なるべく感覚に頼らず、正しい情報に基づいたトレーニングを行う必要があります。

個々の音素を区別して発音できるようになるまでトレーニングをしてください。単語や文など、連なった文字の発音はたどたどしくても構いません。ミニマルの発音の基礎さえしっかりしていれば、単語を覚えたり、文章を読んだり、別のトレーニングをする過程でできるようになっていきます。ですので、焦らず確実にミニマルの音素を区別して発音できるようにトレーニングしてください。


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