「話す」より「聞く」

ATHLINGUALでは、音声言語の中でもさらに、聞くことのほうが話すことよりも重要だと考えます。

まずあなたが次の二つの状況に置かれたと想像してみてください。

一つは現地で話されている言語を問題なく話せて通じるが、他の人が話していることがほとんど聞き取れず理解できないという状況で、もう一つは現地で話されている言語をほとんど話せないが、他の人が話していることは問題なく聞き取って理解できるという状況です。

あなたならどちらの状況を選びますか。 どちらの状況の方が現地でよりうまく生きていけるでしょうか。

皆さん、後者の話せないが聞けるという状況の方が圧倒的にうまく生きていけると考えたのではないでしょうか。他の人が話していることが理解できれば、ほとんど話せなくても、何をどうすればよいか十分に理解して行動することができます。

一方、言いたいことは十分に伝わっても、他の人が話していることがわからなければ、永遠に他の人から正確な情報を得ることはできないので、何をどうすればよいかわからず、終始不安を抱え続けることになります。このことは海外で一日でも生活した経験があれば、よく理解できると思います。

また子どもが母語を習得するときも、まず最初に聞くことから始まり、その後しばらくしてから話し始めます。生まれた瞬間から、もしくはもしかしたらお腹の中にいるときからすでに、言語を聞いているのかもしれません。聞くことによって言語をしばらく学習してから、その学習したことを使って話し始めると言われています。子どもが話し始める時期には個人差があり、全然話し始めなかった子どもが、突然複雑な文を話し始めるという場合もあります。いずれにせよ人間は話せるよりも先に聞けるようになっています。

聞くことを話すことよりも鍛えるべきもう一つの理由は、内容と速度をどれだけ自分でコントロールできるかという点にあります。

自分が話す場合は、内容も速度も自分でコントロールできますが、他の人が話すのを聞く場合は、話される内容も速度も全て相手がコントロールします。自分が話す場合は、特定の単語や文法を知らなくても、自分が知っている単語や文法を組み合わせて説明的に補うことで、言いたいことを表現できます。

例えば、カラスという単語を知らなくても、黒い鳥と表現できるといった具合です。話す速度ももちろん自分で調節できます。一方、他の人が話すのを聞く場合は、自分が知らない表現が使われる可能性もあり、言語によっては簡単な挨拶一つとっても、話す人や状況によって多数の表現があるため、どの表現が話されても理解できる必要があります。そもそも話される速度が速すぎて聞き取れない可能性もあります。

このように、聞くことのほうが話すことよりも自分でコントロールできる要素が少ないため、必然的に難易度が高くなり、したがって聞くことの学習の重要性と必要性も高くなります。

以上のことから、ATHLINGUALでは、文字言語よりも音声言語、その中でも特に聞くことが最も重要だと考え、聞くことの優先的学習を推奨します!


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