愛すべき言葉たち
そもそも
「庶民の生活哲学」に掲載しなかった言葉たち。
アートの定義
アートとは、アート以外ではないもの。
飽きる
すぐに飽きた方がいいことと、すぐに飽きてはいけないことがある。
当たり前
統計的平均としての当たり前と、思想としての当たり前を混同してはならない。
後で後悔する
「後で後悔する」と言うと「後悔」がすでに「後で」という意味を含むので意味が重複していると指摘される。
だがそもそも「悔やむ」という行為自体、その対象となる行動の「後で」しかできないので、「後悔」も意味の重複をはらんでいる。
つまり「後で後悔する」を分析すると「後で後で(当然ながら後で)悔やむ」ということになる。
一義的な文章を書くには
想定される意味論的解釈を網羅し、修飾句を付与するなどして解釈の幅を狭める。
文章を構成する各語句の意味を仮に確定したとして、意図する論理性をプログラミング言語で表現できるかを検証する。
一義的に解釈される表現のパターンが複数あった場合、分かりやすさや文体を基準に選択する。
存在意義がない冗長な語句は削ぎ落とす。
【厭人エンジン】
人と極力関わりたくないという欲求を、行動の原動力にすること。
おいしすぎると
おいしすぎると食べるのに夢中になりすぎて、三口目から味がしなくなり、食べている最中の記憶もなくなる。
おきにいっちゃう
お気に入りを固定することによって、新たな挑戦をしなくなり、置きにいっちゃうこと。
おふろあがり
「ただいま(お風呂あがりました)〜」
「おふろあがり〜」
書き出しのビッグバン
書き出しには膨大なエネルギーを要する。
隠し味の矛盾
隠し味は、ばれたら隠せていないし、完全に隠れていたら入れる意味がない。
感謝しています
感謝しています。ただ、その何倍も憎んでいます。
儀式の意義
儀式は区切りであり、儀式前後で変化がなければ意味がない。
基礎
基礎が最も大切というよりも、最も大切なことを基礎と呼ぶ。
【偽美偽美した】
一見美しいが、どこか偽りの雰囲気が漂っている様子。
機能第一主義
意味は機能の上にこそ成立する。
極論の便宜性
言語には曖昧性や多義性があり、世界を厳密に記述するには限界がある。
表現したい内容を直接的には言語化できないが、極端な場合ならば言語化できるという場合、表現したい内容は極論の0.5倍である、というように便宜的に表現することができる。
極論は便宜的な迂回路として有用なことがあるので、安易に否定してはならない。
きれい好き vs きたな嫌い
きれい好きなのか、きたな嫌いなのか。
芸術と論理
芸術的な論理は芸術だが、論理的な芸術は論理ではない。
潔癖の種類
物理的潔癖と精神的潔癖。
ゲティスバーグ演説
機会費用による機会費用のための機会費用。
筋肉を動かす筋肉を動かすための筋肉。
言語化の副作用
ある部分を言語化すると、言語化していない別の部分は思っていないとみなされがち。
ある概念を言語化しただけで、その概念を理解していると勘違いしがち。
言語のみに依存した思考
言語のみに依存した一次元的な思考が、多次元的な現実から乖離していくのは当然である。
原始人の赤ちゃん
原始人の赤ちゃんはどんな声で泣いていたのだろうか。
後置修飾
後置修飾を基本とする言語の方が論理的対話に向いている。
行動力
楽しいことだけやってるのは行動力とは言わない。
言葉の輪郭効果
語らなければ輪郭がぼんやりしたままなので無限に大きく見えるが、語ると輪郭がはっきりするので小さく見える。
最後のピース
最後のピースが次々と見つかる。
最大の娯楽
最大の娯楽は「学びと創造」なのだが、教育標語みたいになるのがちょっと嫌だ。
ざっくり言うと
「ざっくり言うと」を多用する人は、往々にしてきっちり言うことから逃げているだけ。
サラダ
主にデンプンとマヨネーズで構成されるポテトサラダやマカロニサラダがサラダならば、ツナマヨおにぎりもサラダと呼ぶにふさわしい。
【CCR】
Creation Consumption Ratio (CCR)
一日における創造活動と消費活動の割合。
時間軸による矛盾
見えている時間軸が異なると、矛盾しているように見える。
ジグソーパズル
言葉を紡ぐことは、ジグソーパズルのようなもの。
それぞれのピースの境界が曖昧だとピッタリはまっているのかがわからず、間違ったピースを無理やりはめることになる。
自由
自由とは、自分で自分を制限すること。
ジョークの目的
ジョークの目的は、相手を笑わせることではなく、相手に敵意がなく友好の意思があることを示すことである。
そして相手も、とりあえず笑っておくことが、敵意がないということを示すことになる。
ゆえにジョークに関しては面白いかどうかは問題ではない。
水道水飲めます
「水道水飲めます」って現地人に言われても信憑性ゼロ。
【スンセ】
センスがなさすぎること。
専門性と多能性
専門性は強い。多能性は美しい。
それはまるで
雨の日に傘をささないことを誇りに思うようなものだ。
掃除するのが面倒だからトイレは要らないと言うようなものだ。
隣駅に向かう電車に乗り換えるために一駅分歩くようなものだ。
そんなことして意味あるの
ブックスマートが「そんなことして意味あるの」と言うのは、実践や行動を過小評価しているとき。
ストリートスマートが「そんなことして意味あるの」と言うのは、空論だらけの計画を議論しているとき。
多国籍料理屋
多国籍料理が食べたいと思ったら絶対ここ!
旅の匂い
石油と甘い香水が混じった匂い。
段差
「段差に注意」と書いてある段差。
次の日本語を英語に翻訳してください
「誰が書いた本が好きですか?」
ティントレット
ティントレットのイントネーションが「なんでなんだ」と同じ。
【デレラ感】
階段で履き物が脱げるなど、シンデレラを連想させるような様子。
店内
クラシックで素朴なカジュアルモダンの気取らない店内。
闘争か逃走か
闘争か逃走か。
闘争してから逃走する場合もある。
逃走がすなわち闘争を意味する場合もある。
闘争の初期段階として逃走する場合もある。
日本語の曖昧性
日本語が曖昧なのではなく、話し方と聞き方が曖昧なだけ。
日本語の厳密性
日本語は、論理的厳密性が低く、量子的厳密性が高い。
日本語の限界に挑戦する
外国語の一つや二つもまともにできないのに、日本語の限界に挑戦するなど、おこがましい。
拍手の催促
拍手は催促するものではない。
博物館
なんでも500種類集めれば、博物館になる。
鼻毛
鼻毛よ、おとなしくしておれ。
鼻毛よ、そこにおらんか。
鼻毛よ、外に出ては危険じゃ。
販売はしないが
販売はしないが、会費を納めた人に無料で配布する。
日傘
日傘ではなく、持ち歩く日陰、ポータブルシェードです。
飛行機恐怖症
高所でも事故でもなく、目の前でフライトを逃すことに対する恐怖症。
美醜
汚い美しさもあれば、綺麗な醜さもある。
表現手法の選択
表現手法の選択が消極的であったか積極的であったか、それが問題だ。
理想的には表現内容に最適な表現手法を訓練によって積極的に獲得すべきだが、現実的には表現する意欲だけあって表現手法を獲得する訓練を惜しむ場合が多いので、結果的になんとなく使える言葉が表現手法として消極的に選択されがちだ。
ところが言葉は消極的選択の対象とするには、多くの人にとっては手に負えない代物である。
その結果もたらされたのが、有象無象の虚実混交、現代社会のカオスである。
【ビルビルした】
高層ビルが所狭しと建ち並ぶ様子。
ブレインウォッシング
洗脳というよりむしろ汚染脳。
ポジティブな否定形
好きなもの・好きなこと・好きなひとの特徴が、いずれも否定形で描写される。
本業嫡出子
最も大きい収入源を本業とするならば、相続した財産で生きている人の本業は、嫡出子。
前向き思考
後ろ向きでも構わない、という前向き思考。
負けず嫌い
「負けず嫌い」の「ず」の意味について、「ず」は否定の意味だから「負けず嫌い」は意味的におかしいと考えるか、自分が知らないだけで「ず」には否定以外の意味があるのだろうと考えるか。
未来の自分
現在の他人ではなく、未来の自分からの評価に基づいて意思決定せよ。
無意味構文
「すべてがそうとは限らない」
「一概に良いか悪いかを判断できない」
「背が低い人もいれば、背が高い人もいる」
「この問題にどう対処するかについて考える必要がある」
難しいは易しい
難しいという感想を口にすることが、最も易しい。
【ムッキリ】
マッチョやムキムキと呼ぶほどではないが、筋肉質であることが見てとれる体型。
ポッチャリの対義語。
目に見えるもの
結局は目に見えるものが多数派として勢力を拡大してきた。
【めめかし】
メガネやコンタクトレンズなどを使用して目の周りをおめかしすること。
問題解決法問題
知識で解決すべき問題なのか、ロジックで解決すべき問題なのか判断できない問題。
やめる努力
やめる努力を始めるところから。
【やらネバー】
やらねばと思いつつ、いつまでたっても行動を起こせない様子。
YOLO vs YCLT
YOLO(You Only Live Once)よりも、YCLT(You Can Live Twice)の方が大胆になれる気がする。
例外
例外が均衡の崩壊の始まり。
【レガシい】
古くて新しい選択肢の実現を妨げている様子。
連絡は突然に
「突然の連絡どうしたの」って、連絡は突然にしかできない。