バルセロナ近郊でCavaを堪能した
そもそも
バルセロナ滞在記2022のスピンオフ。
スパークリングワインのカバ(Cava)発祥の地、バルセロナ近郊の街サン・サドゥルニ・ダノヤでカバを堪能してきた。
カバ(Cava)は、スペイン国内の原産地呼称の認定を受けた特定地域でシャンパーニュ方式(トラディショナル方式)で生産されるスパークリングワイン。フランスのシャンパーニュ地方で生産されるシャンパンと基本的に同じ製法で生産され品質も遜色ないが、シャンパンに比べて価格が圧倒的に安いのが魅力の一つ。カバはカタルーニャ語で洞窟を意味し、かつて洞窟内で熟成されていたことに由来する。
今回訪れたサン・サドゥルニ・ダノヤはカバ発祥の地で、現在も国内第1位の生産量を誇る。そのサン・サドゥルニ・ダノヤの中でも、カバの商業生産を創始したコドルニウ(Codorníu)社と、世界第1位の生産量を誇るフレシネ(Freixenet)社が2大巨頭とされている。輸出も積極的に行われており、日本でもコンビニや薬局でフレシネ社のカバを普通に見かける。
サン・サドゥルニ・ダノヤ駅
バルセロナから列車で1時間ほどでサン・サドゥルニ・ダノヤ駅に到着。駅のプラットフォームから見える写真右奥の建物がフレシネ社の工場。
Freixenet
というわけでフレシネ社の工場見学にやってきた。
建物に入るとこんな感じ。特に予約をしていなかったので受付で工場見学を申し込む。
フレシネのマスコット的少年。
見学ツアー開始。見学するのはかつて人の手で生産していた頃に使われていた工場で、現在稼働する最先端ロボットが働くハイテク工場は見学できなかった。
Cavaという名前の通り、割と深い地下空間に工場があった。
洞窟を探検している気分でなんかワクワクする。
瓶内発酵中のボトルの様子。瓶内発酵によって瓶内に酵母の死骸である澱が溜まるため、澱が瓶口に溜まるように瓶を逆さに傾けた状態にしておく。発酵終了後、瓶口にたまった澱を凍らせ、仮栓を抜くと炭酸の圧力によって澱が飛び出すという方法で澱を取り除く。
熟成庫の様子。澱抜きを行ってからリキュールを追加して瓶内でさらに熟成させる(瓶内二次発酵)。カバの法定最低熟成期間は9ヶ月で、さらに一定の法定熟成期間を超えると、熟成期間に応じた特定の等級を名乗ることができる。2021年からこの辺りの法律が変更になったらしい。
参考:新レギュレーションで品質向上&多様化したCavaを楽しもう
見学ツアー終了後は試飲タイム。
デフォルトで2杯いただき、さらにもう1杯追加でいただいた。
念願だったカバの工場見学、達成できて嬉しい。
街並み
道端にボトル。さすがはカバの街。
小川を渡り市街地の方へ。
あら今度はコルク。
Blancher
続いてブランシェール社にやってきた。
聞くと奥にミュージアムがあるというので見学させてもらった。
おお。かつてカバの生産に使われていた年季の入った機械がズラリ。
もちろんここでも一杯いただき、大満足。
帰路
帰りの電車を待っていると、アナウンス(スペイン語のみ)が入り、それを聞いた乗客がぞろぞろと改札を出始めた。訳が分からなかったが、とりあえずみんなについていくと、駅の外へ出てさらに5分ほど歩いてどこかの道端に到着。そこで駅員さんが何かを大声でアナウンス(スペイン語のみ)しているが、全くわからない。駅員さんに英語で尋ねたが英語が通じない。バルセロナに帰れないと困るので「誰か英語で教えて〜」と叫ぶと、おじさんが3人ぐらい我先にとすっ飛んできて英語で事情を教えてくれた。優しすぎる。聞くと特定の駅間で列車が走れなくなったので、その駅間だけバスで移動することになり、そのバスはもう少しで到着するとのことだった。わざわざバス手配してくれるのも優しいな、おい。